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両手に食料を持ったものの、これではゾンビに出会ったときに攻撃できないことに気がついた。
「仕方ない。食料を半分に減らすしかないか」

「でもそれじゃ、何度も教室と食堂を行き来することになっちゃう」
「今度教室を出るときには全員で移動しよう。食堂に拠点を移せば手間は省けるから」

答えながらも明宏は内心残っている3人がいますぐこちらへ来てくれればいいと思っていた。
武器は自分たちが持ってきてしまっているし、残っているのは女子生徒ばかりだからとてもそんなことは言えないけれど。

ぐずぐずしていると食堂を出るタイミングが遅くなってしまった。
結局荷物はすべて千歳が持ち、明宏は不測の事態に備えて武器を持つことになった。

ドアを開けた瞬間目の前にソンビが迫ってきていて明宏は無意識の内にモップを振り下ろしていた。
ガツンッと確かな手応えがあって、ゾンビが倒れ込む。