双子で同じ高校に入学し、同じ普通科を選んだらしい。
身長も体重もほとんど同じで、当然のように顔立ちもそっくりだ。

青葉の方がお姉さんで、いつもお団子頭をしている。
そして妹の若葉はポニーテールにしていることで、見分けることができていた。

とても仲のいい姉妹で、有名人だ。
「みんな、ありがとう」
ようやく呼吸が整っていたところで千歳が言った。

「間一髪だったね」
ドアの鍵を閉めようとしていた青葉が笑って言う。
「うん。本当だね」

あと少し遅ければここのドアは閉められて、逃げ込むことができなかった。
そう考えると千歳の背筋は寒くなる。
「ふたりはこの状況どうなってると思う?」