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徘徊しているゾンビたちにバーナーを浴びせながら少しずつ前進する。
千歳も手にモップを握りしめていた。

窓から見える外の風景はすでに暗くなり始めている。
早く外へ出て建物に隠れるかなにかしないと、ゾンビたちから逃げ切ることができなくなってしまう。

焦りばかりが先立ち、なかなか進めない現状に苛立ちを覚える。
ようやく1階まで下りてきたとき、放送室から出てくる村上の姿を見つけた。

「村上!」
明宏が声をかける。
ふりむいた村上はダンボール箱を抱えている。

きっとあの中に爆弾が入っているんだろう。
「それをどこで爆発させるの?」

「外だ。プロパンガスがあるはずだから、その近くで爆発させて学校ごと大破する。それほどの威力があるかどうかは、やってみないとわからないけど」

千歳の質問に村上はすぐに答えた。