☆☆☆

ふたりが職員室から出た途端にゾンビ化した生徒たちが襲ってきた。
物音に引き寄せられたのか、10体以上はいる。

明宏は一瞬ひるんだけれど、手に持っているバーナーへ視線を移した。
もしこれが使えれば、随分と楽になる。

「千歳、下がってろ」
千歳が自分の後ろに身を引いたことを確認してから、明宏はバーナーを噴射した。

するとすぐ近くにいた2体のゾンビがひるみ、逃げ出していく。
「よし、バーナーは効果があるみたいだ!」
ゾンビたちは火に弱いようで、攻撃することなく撃退できる。

明宏が先頭にたち、ゾンビが出現したらバーナーを噴出させた。
「すごいよ。これなら外に出られるかもしれない!」

一体一体攻撃して進んでいるよりもよほど効果的だ。
体力も使わない。

ここに来て大きなアイテムを手に入れた気分だった。
そして保健室まで階段を下ればすぐというところだった。