ふらふらとその場に立ち続け、やがてバッタリとうつ伏せに倒れ込んだ。
ふたりは肩で呼吸を繰り返して体育教師を見下ろした。

「先生、モップを振り払ってたね」
「あぁ……。知能があったのかもしれない」
これだけ体力のあるゾンビに知能があったらどうなるのか。

考えただけでも恐ろしくて歯が噛み合わなくなる。
「とにかく、調べないと」

明宏が気を取り直すように言う。
ファイルは残り半分だ。
ふたりは手分けをして久子という名前の生徒を探し始めたのだった。