「乾杯〜!お疲れ様です〜!」
声高らかに時藤の声が響く居酒屋。
「「「乾杯〜!!」」」
それに合わせてみんなジョッキを持ち上げて、乾杯をする。
今日は部署の飲み会の日。
うちの部署は年齢層が若くて、比較的みんな年齢が近いから結構頻繁に飲み会をする。
今日は珍しく、瀧課長も来ている。
…あの日から、なんだか1人で気まずくて一言も話してない。
大好きな生ビールを飲みながら、奥の方に座る瀧課長をちらっと見ると目があった。
「っ、」
急いで目を逸らす。
…びっくりした。
動揺を誤魔化すように、生ビールを喉に流し込む。
瀧課長は今日も、綺麗な先輩方に完全ロックオンされて両脇を固められてる。
その状況がなんか気に入らなくて、勝手に口が尖ってしまう。