やばいニヤける。
予想外の出来事に絶句していると、
「…もしかして、手作りとか苦手でしたか!?…すみません、私何も考えず…っ」
涙目になりながら、クッキーをしまいかける。
「違うっ、その…嬉しすぎて…言葉が出なかった…ありがとう。」
ああ、恥ずかしい。
おそらく今顔真っ赤だろうな俺。
目を合わせることすらできない。
突風が吹いたように心が騒がしくなる。
「っ、どうぞっ」
彼女の顔も見たことないくらい真っ赤だった。
…可愛すぎる。
可愛らしい袋に詰められたクッキーたち。
思わず笑がこぼれる。
「そのタッパーは?」
針間さんの右手に収まっているタッパー。
雑多に入っているクッキーたち。
俺のと同じやつに見える。
「これは作りすぎちゃったんで、みんなに配ろうと思って!あ、コーヒーカップ型にくり抜いたのは瀧課長のだけです。」
効果音がつきそうなほどの天使の笑顔を見せる針間さんに悶絶する。