「今の人、かっこよかったな…」
それにとってもきれいで、可愛かった!
不良にカツアゲされそうになっていたぼくに現れたその姿は、天使のようで。
何故か分からないけど染めたわけではないと分かる淡い桃色の髪をなびかせ、透き通った水色の瞳で不良を睨み、倒してくれた。
顔はマスクで半分隠れていて分かりづらかったけど、きっと整った顔だと思う。
「もしかして、あの人がいま噂の『夢舞姫』なのかな」
でも噂じゃ夢舞姫は消えたはず…
ぼくは不良とは一切関わりのない一般人だから何もわからないけど、もし不良デビューしたら…
あの綺麗な天使様に近づけるかもしれない。
そしたらきっと言うんだ。
あの時たすけてくれてありがとうって。