幸か不幸か、翌日は土曜日だった。

……せっかくの休日、一日中寝て過ごしたんだからやっぱり不幸よね。


優秀な執事様は、さすが病人への看病も完璧で。

おかげで昼過ぎには、まだ多少怠さが残るものの、食事も普通に摂れるぐらいに回復していた。




「あ、葉澄からメッセージきてる。……ってなにこれ、寝込んでる病人に送るスタンプの量じゃないでしょう」




暇になってきた私は、久しぶりにスマートフォンを確認する。


昨日、倒れた私をちゃんと保健室まで届けてくれたらしい葉澄。

猫のキャラクターが「大丈夫?」と首をかしげるスタンプと、「心配です」と言って泣いているスタンプが交互に大量に送られてきていた。


そして、昨日レストランへ行く約束をしていた御園さんからは、「体調いかがですか? 元気になったらまた出かけましょう」というメッセージ。