「原麗華様。18歳の現役高校生モデルで、SNSの総フォロワー数200万人越えのインフルエンサー。妖精のように麗しい容姿は若い女性の憧れの的で、まさに10代のカリスマとも呼ぶべき方でございます」




なぜか葉澄ではなく鷹司が、原麗華という人物についての解説を始めた。




「……あんた知らないことって無いの?」



「歩くウィキ○ディアを目指しております」




なるほど意味がわからない。


だけどそれを聞いて、改めてその女のことを見てみた。

ふんわりウエーブがかった明るめの茶髪を二つ結び。大きな目をしていて顔立ちは可愛らしく、妖精のようという例えはぴったりに思う。そしてモデルというだけあってスラリと背が高い。

話している相手は高級ブランドのスーツに身を包んだ20代半ばぐらいの、明らかにどこか良いところの御曹司か何かっぽい男性。だけど彼に対して特に物怖じする様子もない。可愛らしいだけでなく肝も据わっているようだ。