「だけどクラス替えね……」
正直これはちょっと不安だった。
友人たちのうち誰か一人ぐらいは同じクラスになれるといいな……とは思う。
だけど、それはそれで微妙なのかもしれない。
一年生のときは、私を中心に大人数で取り囲むような関係だったから上手くいっていた。
傍から見ると私を中心としたグループのようだったけれど、実際の彼女たちは私と特別近づこうとはしなかった。皆で一緒なら怖くないけど、自分一人で岸井まいと仲良くするのはちょっと……という感じだったのだろう。
だから、一人か二人一緒になったところで同じように上手くやっていけるようには思えないのだ。
「まあいいわ。今さらそんなこと考えたって、もうクラスは決まってるんだし」
「そろそろお時間ですね。車を出しましょう。」
「お願い」
私は香水瓶をそっと机に戻して立ち上がった。
どんな結果だろうとちゃんと受け止めてやろうじゃない。