エイミーの部屋には、新調した華やかな薄紫色のドレスと、それに合わせたアクセサリーの数々が並べられていた。
今日は、エイミーの十七歳の誕生日である。
パーティーが開かれるのは夜だが、侍女のスージーが朝から気合を入れまくりで、パーティー開始までまだ三時間もあるのに、エイミーは急き立てられるように入浴させられ、その後マッサージ、そして今は入念にスキンケアをされている。
「可愛く可愛く、それこそ殿下が骨抜きになるくらい可愛く整えて差し上げますからね! まあお嬢様はいつも可愛いですけど!」
蜂蜜パックは肌がぷるんぷるんになるのだと言って、エイミーの肌にせっせと蜂蜜を塗りながらスージーが機嫌よく言った。
(殿下が骨抜き……)
閉ざした瞼の下で、ライオネルが頬を染めて「好きだ」と言ってくれる様を想像してうっとりしたエイミーだったが、すぐにその妄想を打ち消す。
ライオネルがエイミーに「好きだ」なんて言ってくれるはずないし、第一エイミーは――
「お嬢様、今日は昨年殿下が下さったイヤリングをつけましょう」
「そうね……」
今日は、エイミーの十七歳の誕生日である。
パーティーが開かれるのは夜だが、侍女のスージーが朝から気合を入れまくりで、パーティー開始までまだ三時間もあるのに、エイミーは急き立てられるように入浴させられ、その後マッサージ、そして今は入念にスキンケアをされている。
「可愛く可愛く、それこそ殿下が骨抜きになるくらい可愛く整えて差し上げますからね! まあお嬢様はいつも可愛いですけど!」
蜂蜜パックは肌がぷるんぷるんになるのだと言って、エイミーの肌にせっせと蜂蜜を塗りながらスージーが機嫌よく言った。
(殿下が骨抜き……)
閉ざした瞼の下で、ライオネルが頬を染めて「好きだ」と言ってくれる様を想像してうっとりしたエイミーだったが、すぐにその妄想を打ち消す。
ライオネルがエイミーに「好きだ」なんて言ってくれるはずないし、第一エイミーは――
「お嬢様、今日は昨年殿下が下さったイヤリングをつけましょう」
「そうね……」