授業中もずっと視線を感じていた。
大城くんを見るとフィっと逸らされて、その繰り返しだ。


どうしたんだろう?

私が何かしたのか。

もしかしてさっき、篠原くんに呼び出された時に何か言おうとしていたことが関係してる……?


どれだけ考えても分からなかった。

あっという間に授業が終わって、次の授業の準備をしていると、大城くんの方から声がしてきた。


「りーんっ!今からサボってあそぼーよ!」

「…………。」

「えー!何?ご機嫌斜めー?めずらしー。
ならさ?尚更あそぼーよ!
嫌なこと私が忘れさせてあげるからさ?」

「………今日は無理。
他当たって。」

「分かった!気が向いたら誘ってねー。」



本当に大城くんにしては冷たい声で突き放すような声で言っていて、大城くんに喋りかけた女の子は諦めてその場を離れたみたい。


本当にどうしたんだろう?

いや別に女遊びはやめてほしいけど。
最低だし、だらしない行動は見ててイラつくから。

だけど、いつもニコニコしている大城くんが女の子を冷たく突き放すなんて………。

具合でも悪いのかな?



そう思った時、大城くんがこっちに向かって歩いてくる。