それから、しばらく空が頭から離れなかった。

私「ねえしーちゃん。
   空先輩、かっこいいよね。」

学校が始まってなぜか目が離せなかった。
校庭でサッカーをしてた空を毎日
校舎から眺めてた。
ふいに出た言葉。これって素直って
言うのかなって今は思える。

栞「えっどした?どした?笑」
私「いや、ちょっと思っただけ」
自分でも驚いた。まさかそんなこと
口からでるなんてね。

栞「春花〜!翔いるじゃーん!笑」
からかってるのかニタニタしてた。
私「そー言うんじゃないからさ。」

翔 中1
私の彼氏。同じクラスになって
仲良くなってクラスでもムードメーカー的な
感じで、どちらかといえば私もそっち系
だから、意気投合した。
そう、まわりからの期待とかで
出来上がったカップルってやつ。

でも好きだったと思う。
好きってなんだっけ?



でもそれから目が離せなくて
頭から空が消えなくてよくわからなかった。

次第に翔との時間も減り、いつのまにか
喧嘩も増えてった。

放課後

翔「おまえ、俺のことどう思ってんの?」
私「べつに。喧嘩ばっかりすんのも疲れる」
翔「口悪いし、素直じゃないしさ。」
私「そんなに言うなら別れようよ。」
翔「なら、もういいよ。じゃあな。」

初彼だった。
恋ってこんなあっけないっけ?
好きってなんだっけ?
こーゆときって悲しいんだっけ?

あっさり終わってしまった中1の夏の終わり。