「番外編」や「裏設定集」まで読んでいただき本当にありがとうございました。
 「番外編」を書き始めたのは、読者の方のリクエストがきっかけですが……
 内容は、誕生日や名前、場所の奇跡……読んで下さった方や新たに出会った人がなぜか小説に出てくる名前や誕生日と同じなど、様々な奇跡に出会って気付いた事を元に書きました。

 久し振りに読み返してみて、最初は「君の声編」のみで終わるはずだった物語が、色々なきっかけで書き足した「最後の日記編」「追憶編」「番外編」で全て繋がっていくのは、なんだかとても不思議な感じがしました。

 この小説の特徴は、実際にある歌の歌詞や日記の文章がそのまま出てきたり、なぜタイムリープの力が生まれたのか……何となく特別な力を持った主人公なのではなく、普通の人間にも有り得そうな理由がある所ですが……
 以前、リアリティがあって感情移入しやすいという感想をいただいたのは、実際に起きた奇跡を参考に書いたからだと思います。
 
 小説に出てくる映画にはモチーフになっている映画があるのですが、小説の中にヒントが隠れていたり、追憶編に出てくる登場人物の名前や誕生日にも秘密が隠れているので、謎解きもしながら読み返してもらえたら嬉しいです。

 誰も知らない歌やある日見た夢、奇跡の出会いや伝えたい想いから始まったこの物語ですが、少しでも誰かの希望になれたらいいなという思いで書きました。

 世界中が大変な時代ですが、大切な人を失ったり、会いたい人に会えなかったり……差別や自殺など人との繋がりが希薄になりがちな今だからこそ、何気ない日常や想いを伝えることの大切さ、この小説を通して気付いた『明日(あす)への希望』を色々な方に(できれば世界中に……)伝えたいです。
 それぞれの編に出てくる春香や悠希らが最後に気付いた大切な事が、色々な理由でつらい思いをしている沢山の方の救いに少しでもなれたらいいなと思っています。

 どうせ読まれないからと小説を消そうとした事もありました。
 でも、その度にありがたい感想をいただいたり諦めないでと励まして下さる方に出会い、「番外編」の最終話まで書き終えることができました。
 完結することができたのは、読んで応援して下さった方々のおかげだと思います。

「いつか『最後の日記』……の小説が、本や漫画になったり、アニメや映画などで映像化されて、色々な人に小説のメッセージが届いたらいいな」

 それが私の今の夢です。

 書籍化を目指して挑戦するのは最後になってしまうと思いますが、最終話のメッセージや日記の暗号の言葉は読んで下さった方への想いでもあるので、どうか一人でも多くの方に届きますように……

 最後に、敢えて載せていなかった歌の歌詞……
「○追憶編⑤~本物の人~」の中で、音大を諦めた春香と澪が新たに作って最後の文化祭で歌った『夢の終わり』の歌詞を掲載します。

 小説を書いている途中で浮かんだ歌で曲は七夕にオルゴールバージョンで公開しましたが、いつか歌の方も公開できたらいいなと思っています。

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『夢の終わり』
1、
何度も何度も 空に手を伸ばした

君に手を引かれることを
夢見ながら 落ちていく右手

何度も何度も 自分に言い聞かせた

君がもう私なんか覚えてないってこと

心の奥がひび割れてく
痛み何度知ればいいのだろう

ただ君に伝えたかった
ただそばにいたかっただけなのに

いつか君と見た映画のラストのように
手を引かれる未来は きっと来ないから

あの日と同じ道 一人歩きながら
全部諦めるって決めたはずなのに
どうして迷うの


2、
寂しそうに笑う 鏡の中の私は

なぜそんな目をしてるの?
どうしたら全部諦められるの?

遠い背中だけ 見つめ歩き続けた

ただ君に返したかっただけなのかもしれない

手のひらの中の思い出
もらった優しさ全部

叶わなかった約束を あの子に託し
叶えてもらおうとした

伝えたかった想い全部消すために
一つずつ思い出を集めて
暗号に秘めた想いは
このまま消えるのかな


ある日、君の隣に
いる夢をなぜか見た

ただそれだけでとても
幸せだった

伝えること諦めて
いた頃に見た映画
それが全ての始まりだった

消さなきゃいけない夢がいつか
届くこと信じてるバカな私は
今日もまた夢を見ている

あの日と同じ道 辿り気付いたこと
全部忘れない 教えてくれたから

いつか君と見た映画のラストのような
未来は来なくても 明日に託すから

最後の場所に たどり着いた時
きっと来る 夢の終わり

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 すぐに諦めてしまいがちだった私にとって読者の方の存在が『明日(あす)への希望』でした。
 小説を書いて色々な方と出会う中で沢山の事を教えていただきました。

 感想を書いて下さったこと、応援して下さったこと忘れません。

 最後に暗号のメッセージを……
 色々な方が読んで下さったこと、
 いただいた感想や励ましの言葉、

あきらめない
りゆうにして
がんばれました
とてもしあわせで
うれしかったです