部屋の豪華な壁を見ながら、気になっていたことを聞いてみた。


「フィアーバはいつから、あの男が武器を隠し持ってたって気付いたの?」

「……」


あれ?
寝た?

再びフィアーバの顔を見る。

あ、ちゃんと起きてる。
なんで私から目を逸らすの?


「武器には気付いてなかった」

「じゃあなんで、男の腕を掴んだの?」


あの時のフィアーバ、敵でも見ている目だったよ。


「……嫉妬してた」


嫉妬?

予想外の言葉に、私は首を傾げた。


「え?」

「テイルに触ってたから、それがイヤで……」


え?
嫉妬?
え?フィアーバが?
えっ????


「だから、テイルが思っているほど、俺はすごい人間じゃない」

「そ、そっかぁ」


間の抜けた声しか出せなかった。