それから──


 ちせの異動までの一ヶ月は繁忙期も重なり、バタバタあっという間に過ぎて行った。

 守保さんがいないと、フロントは大変だろう。回っていくかな……。

 コーチたちが囁き、ちせの勤務最終日、ちせと仲の良いリュウさんが涙を流していた。