右から左へ流れて行く先生の話で聞き取ったのは

無憶病はどうでもいい記憶から順に記憶がなくなっていってしまうこと

最後の記憶がなくなったとき、その人は亡くなってしまうため、人によって違いは様々だが、
だいたい1年もたたずに亡くなってしまうこと


現在も治療法が見つかっていない謎の病気だということ

の3つだった。

「今は混乱してると思うからまた今度親御さんと一緒に来なさい」

先生の言葉を背に俺は呆然と部屋を出た。