「そんなSNSよく見つけたな」
「へへっ。ここって会員制なんだけど、適当にパスワード打ち込んでたら入れちゃった」
ペロッと舌を出す和美に進は笑う。


「そんな暇があるなら勉強しろよ」
と、最もなツッコミを入れている。
それでも完飲性のSNSに興味があるようで、和美の次の言葉を待った。


「で、まぁさっき説明したように個人情報が売買されてるんだけど、これでお小遣い稼ぎができるんじゃないかなぁ? なぁんて思ったんだよね」
小声になってクスクスと笑いながら説明する和美。


「個人情報ったって、誰の情報でも買い取ってもらえるわけじゃねぇだろ?」
「それは、そうなんだけどさぁ」
久貴の質問に、和美は画面をスクロールさせた。


そこには『可愛い子の個人情報売ります!』と書き込みがされていて、隠し撮りしたと思われる写真がはられている。
「こういうタイプの売買だと、自分の気に入った子の情報を買ってくれるみたいなんだよね」