虚ろな目はカメラが自分に向かっていることに気が付き、そしてキツネ面が持っている写真にも気がついた。
あ……。


声にならない声で進は呟く。
痛みと恐怖で頭は混乱して、もう1度意識を失うことができたら楽だったかもしれない。
だけど思い出してしまった、思い出したくもない、出来事を。