和美と進も互いに頷きあっている。
ただのゲームだし、参加くらいしてみてもいいかもしれない。


「配信は今夜の8時からだよ。どうする? 集まる?」


由佳の問いかけに「それなら」と、進が手を上げた。


「俺の家今日は両親がいないんだ。みんな集まるならうってつけだと思うけど」

「本当に!? それいいじゃん」


由佳が手を打って喜ぶ。
久貴と和美は視線を合わせた。


「それって俺たちも行っていいのか?」


進に遠慮しているのだけれど、由佳は「いいにきまってんじゃん」と能天気に答えた。
進も「今日は特別」と言っている。

本当は由佳とふたりきりになるチャンスだけれど、ゲームをするには大人数の方が楽しい。
それに人数が多いほうが10万円ゲットのチャンスは大きくなる。
10万円あればこの4人でしばらく遊ぶことだってできる。


「ここで10万円ゲットできたら由佳も見直してくれるかもよ」