4人がここに来ているのは4人しか知らない事実だから、きっと配信者は次の問題の準備で電気を消したのだろうと、由佳は推測した。
「で、どうするの? 入るの?」


和美はそう質問しながらも『もう帰りたい』と、顔に書いてある。
4人でここに立っているからまだ我慢できるけれど、怖いものは苦手だった。
「もちろん、入る」


簡潔に答えた久貴が校舎へ向けて歩き出す。
その後を進と由佳がついていく。
あやうく取り残されてしまいそうになった和美が慌てて3人の後を追いかけた。


校舎へ入るのも怖いけれど、1人で校門に取り残されるのはもっと怖い。
結局4人で校舎の中へと向かうことになるのだった。