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1日のつまらない授業が終わったとき、由佳は欠伸と伸びを繰り返した。
学校ってどうしてこんなにつまらないんだろう。

毎日毎日興味のない授業を受けてテストをして、それで人間のなにがわかるっていうんだろう。
それでも高校の3年間でなにかが決まって進路が決まると言われているのが、由佳には納得いかなかった。


「由佳、なにぼーっとしてんの?」


椅子に座ったままでいるといつの間にか和美が近づいてきていた。
すでに変える準備を済ませている。


「眠くてぼーっとしてただけ」


答えて由佳も帰りの支度を始める。
といっても勉強道具はほとんど学校に置いて帰っているから、鞄の中にはメーク道具くらいしか入っていない。

軽いカバンを手に立ち上がると、進と久貴もやってきた。


「今日は予定通り俺の家でいい?」


進に言われて由佳は頷く。
他に異論がある人はいなさそうだ。