細い指が上履きの下でボキボキと鳴るのが聞こえてきた。
その次の瞬間には岩上の悲鳴が教室中に響き渡る。


さすがに生徒たちから私語が消えて、全員がこちらへ注目していた。
久貴はそれでも岩上の手を踏みつけ続けた。


何度も何度も足をあげては手を踏みつける。
そのたびに細い骨が折れる音が聞こえてきた。
それを見ていた由佳が、クスッと笑ったのだった。