ただ。
わたしは”委員会が同じ”という特権があるから、わざわざ休み時間とかに会いに行ったりしない。
「誰かに用かな?」
クラスメイトの言葉に思わず反応した。
…最近、自分でも変なんだ。
天城くんのことになると黒いもやもやが心を支配して、いつも泣き出しそうになる。
…嫉妬。
そう、この感情の名前を、知ってる。
天城くんはわたしのものじゃないし。
…彼だって、わたしに微塵も興味ないことくらい分かってるのに。
何度、好きでいるのをやめようと思ったか。
それでも、笑いかけられるたび、名前を呼ばれるたび、好きは膨らんで。
気づいたらもう、取り返しがつかなくなってた。