「じゃあな。」

「うん。ばいばい。」

「早く、家は入れよ。」

「嫌だ。裕が見えなくなるまでいる!」

「だめだ。寒いから。早く、入ってろ。」

「分かった。じゃあ、家ついたらメールしてね。」

「ああ…じゃあな。」

「ばいばい。気をつけてね。」

あたしは、そう言って家に入った。

ズルズルっ……

「いってー…もう、限界かな……」

このときのあたしは、裕が苦しんでいるのも知らなかった。

早く、気付いてあげればよかったかな?