「あら。真由ちゃん。
おはよ~」

「おはようございます」

真由ちゃんと呼ばれた
女のコが俺をみて、

「なおきくん?」

と、ちょっと首をかし
べてきぃてきた。


うん。 俺が答えよう
としたのにおばちゃん
が、先に答えてしまっ
た。


「そーよー。
なおちゃん。
男前でしょう?」

おばちゃんは俺を手で
さして、真由ちゃんに
紹介した。

俺はとリあえず頭をさ
げ、

「俺、男前じゃないっス
よ」

かわした。

おばちゃんはそんなこ
とは気にもとめず、

「で、こっちが真由ち
ゃん。大介の彼女よ~」

「よろしくね」

真由ちゃんは俺にほほ
えんだ。

かわいい、とは思う。

けれどやっぱリ愛莉と
比べてしまう自分がい
て、“愛莉のがかわい
いな”と思ってしまう。