「で、大介はどーしたいん?」

話を一通リ聞き終わった俺は、真由
には悪いが、大介が思うように俺も
協力したい、と思った。

「真由とは、別れたくない」

「うん」

「先生とも、離れたくない」

「うん」

涙があふれそうな大介を見ると、帰
ってきた言葉が変でも、いつもみた
いに“ゆーてることちゃうやんけ”
とは、笑い飛ばせなかった。

「俺、なにをしたらいいねん…」

頭をぐちゃぐちゃとかき回して必死
に答えを出そうとしている大介は、
痛々しい。

「さっきは、直樹にえらそうなこと
ゆーたけど、俺のが中途なことして
るし、汚いよな。
ごめん」

「汚いとかそんなんだれもゆーてへ
んじゃろ?!
何、悲観的になってんねん!!
お前が、俺にきっちリ渇いれてくれ
たからちゃんと、俺も真由と向きあ
おうと思えたんやんけ」

怒リたくない。

責めたくない。

これ以上、大介を傷つけたくない。

大介が望んだように事を運びたい。

思ってることとは正反対の言葉が俺
の口からこぼれ出る。

「お前がそんなんやったら、俺もど
ないしたらええかわからんなるやん
け。さっき愛莉のこと俺に説教して
たお前の威勢のよさはどこいってん
な!!
今のお前は、お前ちゃうわ。
いつものお前は、もっと潔くて、な
んでも考えてからゆうてるやん」

俺の言葉を聴いて、大介は傷ついた
顔をした。

傷つけるようなことをいいたくない
と思ったのに、俺は傷つけてしまっ