宗さんを扉に誘導するべく、ずらずらと言葉を並べた。

「宗、俺たちのことはいいから、今は自分の体調を大事にしような?

ほら、リオンみたく体調崩したらライブに支障が出るかもしれないだろ?」

「は、はぁ……」

宗さんはすっかり困り果てた様子で眉をよせていたけど、さらに追い討ちを

かける優吾さん。

「宗はリーダーだからって頑張りすぎなんだよ!今日くらい、自分のうちで

ゆっくりしろ?な?俺たちはお前がいなくても大丈夫だからさ」

「……っ、そ、っか……じゃあ、俺は帰るね……」

……?

宗さん……?

最後の優吾さんの言葉に、少し体をビクッとさせて反応した宗さんが少し気になったけど、

すぐにお店を出てしまって、理由を聞くことができなかった。

「はぁ……宗、手強すぎ」

「そうだね。さすがリーダー、責任感が強い」

「流石に今日はその責任感を発揮してほしくなかったですけどねぇ……」