「(あ)」
そういや亀井は、前に小野宮に茶々入れたことあったな。
「(その次の日に、なぜか小野宮が兄貴の絆創膏を頬につけてたんだよな)」
『剥がせって、そー言ったんだよ』
『……い、や』
小野宮が大事そうに頬に貼った絆創膏の事を、思い出す。
「(くっそ、なんか腹たってきた)」
小野宮の頬に傷をつけたのが亀井だろーと兄貴だろーと、その絆創膏を貼るキッカケを作ったのは亀井に間違いねぇ。
そーゆー意味では――
きちんとお礼しねーといけねーよな?
「なぁ亀井」
「なに?神野くん!小野宮さんを好きって言ったのは違うって!?なんでも言って!聞くから!」
「(くっせ)」