目の前の彼女たちを中心に、辺りがざわめいて。




「あはは……、ひみつですよ……っ?」



くちびるにそっと人差し指をおけば、こくこくと頷いてくれた。



……あれ?



「大丈夫ですか……?顔赤いですよ?」


「っえ、だだだ大丈夫、ですっ……!」



ひとりの女の子が顔を真っ赤に赤らめていたから、ゆっくりと顔色を覗き込む。


そうしたら何故か、もっと顔を真っ赤にして、少しだけ後ずさられた。



「本当に大丈夫ですか……っ?熱あるんじゃ、」


「いえ、ほんとうに、だいじょうぶです……」



どんどん声が小さくなっていく彼女に不安がつのるけど、どうやら彼女だけじゃないみたいで。


なぜだか他の人たちも顔を真っ赤にして立っている。



「っわ、みなさん熱ですか……っ!?最近暑いからかな……。とにかくお大事にしてくださいね……っ!」