つめたくて、でも触れている唇は熱くて変な感じ。 だけど熱で浮かされていた体にはすーっと馴染んでくれた。 ……じゃなくて、これ。 「なにしてるの琉唯くん……移っちゃうよ、熱……」 ……あ、眠いかも。 ふわふわとした感覚に襲われて、瞼が閉じられようとしている。 だけど、そんな状況でも甘く、はっきりと聞こえた言葉は。 「ーーののかのだったら喜んで」 優しくわたしを撫でるような、そんな声と共にわたしの意識は落ちていった。