琉唯くんが、わたしの額と自分の額をくっつけて。



「んー、まだ結構熱い」


「……っ、」



ち、ちかい……っ。


これ余計に熱上がるよ……。



「今日の撮影ふらふらだったから、ののか倒れそうで怖かった」



……あ、撮影……。



「……るいくん、ごめんね」


「何が?」


「わたし、今日あんまり良いショット撮れなかった」


「……」


「めちゃくちゃ迷惑かけちゃった……ーーっ」


「次の撮影で倍にして返せばいい」



ぎゅっと、まだ握られている手に加わる力が強くなって。



「スタッフの方たち心配してたよ、『今日ののちゃん体調悪そうだったけど大丈夫かな』って」


「……っ」


「みんな、ののかのこと心配してる、だから」



ーー次で最高のものに仕上げたらいい。



「……っ、うん……っ」


「だから、早く治して元気になって」


「……ありがとう、琉唯くん」