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「おはようございまーす」
「あ、ののちゃんおはよう~。今日もめちゃくちゃ可愛いね!」
「あはは、ありがとうございます。冗談でもうれしい、です」
「…………、うん」
今日は、また琉唯くんと撮影の日。
会いたくないって言ったら、嘘。会いたい、でも会ったらわたしはまた抜け出せなくなるの。
どうしたらいいかわかんない。
……なんか、頭ぐらぐらする。
考えすぎ?
今日朝早いからかなあ。頑張って早起きしたから。
ふあ……、とあくびを噛んだ。
「ーーののちゃん、おはよう」
「ーーっ、」
出た。
「…おはようございます。……後ろから現れないでください、びっくりするので」
「あ、ごめんね」
……この男、わざとだ。ぜったい確信犯。
通りすぎざまに、かるーく睨むために視線を移すーーーと、
「……っ、」
甘くて、優しさをぜんぶ詰め込んだような瞳だった。
っ、ここでそんな目向けられると、平常心保てなくなる……っ。
顔をふいっと反らそうとしたとき、逆にぱっと覗き込まれて、思わず後ずさる。
「……なあ、ののか大丈夫?顔色悪いけど」
「……っえ、」