仲は縮まった反面、中身の差は開いていくばかり。

ますます理想の先輩像から遠ざかっているように思えて不安になったんだ。



「今からでもニュース番組観まくって教養つけたほうがいいかな……」

【まぁ、教養は大事だよね。でも無理矢理観たって頭に入らないよ】



ハッキリと諭されて肩を落とす。

ですよね……。
多少興味を持たないと長時間観るのは辛いし……。



「他の方法にします……」

【うん。そうしな。っていっても、そんなに思い詰めなくていいと思うけどね。光葉は光葉で久代くんは久代くんだもん】

「わかってるよ。それでも差が……」

【もう、大丈夫だって!】



ウジウジする私に璃愛が力強く励ましの言葉をかける。



【わかるよ。タイプが違いすぎると不安になるの】

「璃愛も似たようなことがあったの?」

【小学生の時にね。見た目ギャルで中身ぽわわんな子が近所に引っ越してきてさ】

「ぽわ? 不思議ちゃんみたいな?」

【そうそう。でも話してみたら優しくて、2週間くらいで打ち解けあえた。今も時々お互いの家を行き来して遊んでるよ】