おしとやかな笑顔で口に人差し指を当てた聖奈ちゃん。
残念なことに、久代くんも私と同様、塾に通っているため部活はやっていない。
けど……似たタイプの人は、1人いる。
帰宅してすぐその人物に連絡を入れた。
*
「あははっ。彼氏くん、なかなか鬼畜な条件出したね〜」
「もうっ、笑い事じゃないですよ!」
週の折り返し地点、水曜日。
2人並んで自転車を押しながら、街灯に照らされた夜道を歩く。
「ごめんごめん。でも、気持ちはわかるな。俺も迷惑かけたくなくて、全部あっちの都合に合わせてたから」
「先生も無責任男だった時があったんですか⁉」
「付き合いたての頃はね。今はないよ」
眉尻を下げて「酷い言われようだな」と笑った時永先生。
黒髪と眼鏡が印象的な4つ上の大学生で、私が通う塾の英語講師を務めている。
私の家から徒歩1分のアパートに住むご近所さんでもあり、時間が合う時は一緒に帰ってるんだ。
残念なことに、久代くんも私と同様、塾に通っているため部活はやっていない。
けど……似たタイプの人は、1人いる。
帰宅してすぐその人物に連絡を入れた。
*
「あははっ。彼氏くん、なかなか鬼畜な条件出したね〜」
「もうっ、笑い事じゃないですよ!」
週の折り返し地点、水曜日。
2人並んで自転車を押しながら、街灯に照らされた夜道を歩く。
「ごめんごめん。でも、気持ちはわかるな。俺も迷惑かけたくなくて、全部あっちの都合に合わせてたから」
「先生も無責任男だった時があったんですか⁉」
「付き合いたての頃はね。今はないよ」
眉尻を下げて「酷い言われようだな」と笑った時永先生。
黒髪と眼鏡が印象的な4つ上の大学生で、私が通う塾の英語講師を務めている。
私の家から徒歩1分のアパートに住むご近所さんでもあり、時間が合う時は一緒に帰ってるんだ。