中学生でこんな立派な物を……⁉

うちのお父さんでさえ、予算オーバーするからって新機種諦めて型落ちのを選んだというのに……!

贅沢だと思うけど、最初はもっと高いのを希望してたんだよね?

なんて末恐ろしい子なんだ……。



「光葉ちゃんのはいくらだった?」



金銭感覚に驚いていたら値段を尋ねられた。



「私のは7万円だったかな。2年前の物だけど電池持ちが良くって……」



説明しながらスマホを見せる。

しかし、画面をそのままにしていたことに気づいて瞬時に引っ込めた。



「わぁぁぁごめん! お見苦しいものを……」

「ふふふっ、大丈夫だよ。彼氏さん、もうすぐ誕生日なんだ?」

「……うん」

「そうなのよ〜。初めての誕プレでね。テスト終わった後に渡すんですって」

「ちょっ、璃愛……!」



にやつく彼女の口を慌てて塞ぐ。



「勝手にしゃべらないでよ……! バレたらどうするの……!」

「大丈夫だって、名前言ってないし。誰だかわからなきゃいいんだから」