隣で寝ている和也の顔はまるで天使のよう。
 そんな寝顔を見てる時だけが、私の至福の時間になった。

 でも、こんな顔して、和也は。
 そう。起きている和也は油断ならない。

 スマホにこれといった履歴はないけれど、消しているのかもしれないし。

 分からない。和也は。

 未来も分からない。
 それはみんな同じことなのに。
 何度か繰り返していた私は、いつの間にか未来を変えることだけを考えて、大切なことを見失ってしまったのかもしれない。