聞かないで欲しいと言われたけど、気になる。 何を思って、お店に来てくれたのか。 でも琉さんと身体が重なった瞬間、心の引っかかりはどこかへ消えた。 無意識に出る声に、顔を歪めながらも止まらない動き。 幸せだと思った。 「…幸せ」 思ったことを言っただけ。 でも琉さんは、微笑みながら涙を流していた。 キスしてきたのは、そっちだよね? お店に誰もいないからと、私の聖域に入ってきたのは? 同じ気持ちだと思えたから、身体を許したのに。