顔を近づけて言われて、思わず後ずさりをする。




「そ、そんなことない! 私達はあんたたちのチームとは違う!」




振り向くと尋たちが待ってくれている。

私を置いていったりなんてしない。




「そうかよ。でも、もう遅い。こいるはゲームに負けてクレジット人間になったんだ。これから労働なんだよ」



「だけど嫌なんだよね? それならはっきり言ったほうがいいよ!」




由紀子はこちらへ一瞬目を向けたが、すぐにそむけてしまった。




「無理だって。ゲームに負けたから逃げられなかったんだからさ」



「それってどういう意味?」




聞くと男の子は驚いたように目を見開き、そしてまた笑い出した。

本当におかしそうに、体をくの字に曲げて笑い続ける。

その様子が不快で顔をしかめた。