そう聞いても由紀子は答えてくれない。

しゃくりあげて話ができる状態ではない。




「なに言ってんだお前」




呆れた声を出したのは男の子だ。

私は相手を睨みつける。

どんな事情があるか知らないけれど、この子がイジメのリーダーであることは間違いない。

私の大嫌いなタイプだ。




「ひどいじゃないあんたたち! この子をイジメてるんでしょう!?」



「だからなんだよ。お前に関係ないだろ」



「イジメて不正でゲームに勝つなんて最低!」




その言葉に3人が同時に笑い声を上げた。




「お前さ、ここにいてまだそんな甘いこと言ってんのかよ? そんなことじゃ由紀子と同じようにハメられて終わりだぞ?」