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コーヒーカップから出てすぐに気がついたことがあった。




「このバッヂなんだろう」




ジャージの右胸につけられているハートの形をしたバッヂにふれる。

そのバッヂは直接ジャージに縫い付けられているため、外すことができない。




「本当だ。みんなにもついてる」




そういったのは智道だった。

4人の右胸には同じ形のバッヂがつけられている。

それはまるで4人が同じチームだということを記しているようにも見える。




「とにかく出口へ向かおう」




わけがわからないこんな状況からは早く脱出したい。

空は薄っすらと明るくなり始めているから、ここからは行動しやすくなるはずだ。




「この遊園地を知ってる?」




繭乃の言葉に首を縦に降った人はいなかった。

みんな来たことのない遊園地だと言う。




「それじゃ出口がどこにあるかわからないじゃん」