「あ~あ、せっかく並ばずに遊べると思ったのに、他のチームに先行かれちゃったじゃん」




見るとジェットコースターの付近には他のチームが並んでいる。

でも、3人だけだ。




「あれ? 3人のチームもあるのかな?」




今まで出会ってきたチームはみんな4人だったから、4人チームだけだと思っていた。




「3人でも4人でもどうでもよくない?」




繭乃はすでに考えることを放棄しているのか、投げやりだ。

この様子じゃ脱出するための話もできそうにない。

とにかくジェットコースターに乗って繭乃の機嫌を取るのが先だ。




「気を取り直してジャンケンで誰がクレジット人間になるか決めよう」




仕切り直してそういったときだった。




「あれなに!?」




大きな声が聞こえてきて私達はまた動きを止めた。

繭乃が盛大なため息を吐き出すのが聞こえてくる。

さっきの声がした方へ視線を向けると、ポニーテールをした女の子が上を見上げて、そちらに指をさしているのが見えた。