「あのふたりがちゃんと労働を全うしたんだ!」




尋と繭乃のことだ。

あのふたりは今でも遊園地内に閉じ込められているんだ。




「どうしてここがわかった!?」




クマは着ぐるみの指先を智道の顔へ向けた。

それはスッと下へずらされて、腹部で止まる。

そこには機械が取り付けられている。

私達の動きを制御していた、忌々しい機械だ。




「QPSがついてるんだ」




クマの説明に私と智道は言葉を失った。

位置情報が特定されていた……?

私は震えながら自分の腹部へ視線を落とす。

遊園地から逃げ出してから何度も外してみろうと試みたけれど、外すことができなかった機械。

これは電流を流すためだけのものじゃなかったんだ!