私と智道は全力で走っていた。

走りにくい着ぐるみを脱ぎ捨てて、森の中を走って走って走る。

今にも遊園地の人間が後ろから拳銃で打ってくるんじゃないかと気が気ではなくて、足を止めることはできなかった。

だけど私達はここから逃げ出してどこへ行くんだろう。

家には戻れない。

学校にも。

だってそこはもう遊園地側にバレている場所だから。

行く場所はない。

だけど逃げる。

必死で。

明日を掴むために……!!