私は胸の前で手を組んでお祈りのポーズをとる。

神様、お願い!

智道が尋のカードをひく。

そして自分の手持ちと照らし合わせ、ガッツッポーズをトルまではスローモーションのように見えた。




「よし! あがりだ!」




智道が大きな声で叫ぶ。

尋と繭乃が目を見開いて愕然とした表情を向ける。




「やった! やったね!」




私は智道と手をとりあって飛び跳ねて喜んだ。

これで開放だ……!




「嘘でょ。ちょっと、待ってよ!」



「こんなのやってられるかよ」




繭乃は青ざめ、尋は手持ちのカードを地面に投げ捨てる。

すぐに逃げ出そうとしたふたりだけれど、近くでゲームを見守っていた2体のクマに捕まってしまった。

それでなくても電流が流れて走ることはできなかったようだけれど。