智道が歪んだ笑みを浮かべて呟く。

私は同意して頷いた。

そう、ゲームなんてどうってことない。

私達は死体の解体まで経験したんだから。

もう1体クマの着ぐるみが近づいてきたかと思うと。ゲームのダーツとトランプが入った箱を抱えていた。

中身を確認して、私と智道は顔を見交わせる。

ジャンケンはクレープをかけてやった。

ダーツはダイヤモンドをかけて。

今度のゲームは……。

私は手を伸ばし、箱の中からトランプを取り出す。

そして繭乃と尋にも見えるように掲げてみせた。




「最後のゲームはトランプ。文句はないわね?」




私の質問にふたりとも無言で視線をそらしたのだった。