私はクマへ向けて懇願する。

クマはそんな私の姿をタブレットで撮影していた。

これを見ている視聴者たちは喜んで大笑いしていることだろう。

だけどそんなこと関係なかった。

どれだけ笑われてもいい。

死にたくない!!




「君たちすごいねって称賛されてるよ」




クマがタブレット画面をこちらへ向けてそう言った。

画面の横には視聴者からのコメントがズラリと流れていて、どれもこれも私と智道の行動力を称賛するものばかりだ。

中には大手会社の社長と名乗る人の書き込みで『ぜひ、我社に入社してください!』なんてコメントもある。

てっきり殺されてしまうと思っていた私は智道と顔を見合わせた。

生きていたとしても、これから先どうなるのかわからない。