☆☆☆
「逃げろ!」
智道が叫んで立ち上がるよりも先に尋が私の腕を掴んでいた。
繭乃も智道の行く先を塞ぐように仁王立ちをする。
さっきまで走っていた私達の体力はすり減っていて、手を振りほどいたり隙間を縫って逃げることができなかった。
おとなしく捕まることになってしまう。
「驚いたな。どうやって施設から逃げたんだ?」
そう言ったのはクマだった。
関心したような雰囲気が漂ってくる。
「ちゃんと労働しなきゃダメじゃん。逃げたりしてたら、今度は殺してもらうようにするよ?」
繭乃は呆れた口調で、だけど鋭い視線を私達に向けている。
今度は殺される。
そう思うと心臓がキュッと縮み上がる。
ここまで逃げ出してきた私達を遊園地の人間がどうするか、考えただけで恐ろしい。
「お願い助けて。もう1度ちゃんと仕事をするから。今度は絶対に逃げ出さないから」
「逃げろ!」
智道が叫んで立ち上がるよりも先に尋が私の腕を掴んでいた。
繭乃も智道の行く先を塞ぐように仁王立ちをする。
さっきまで走っていた私達の体力はすり減っていて、手を振りほどいたり隙間を縫って逃げることができなかった。
おとなしく捕まることになってしまう。
「驚いたな。どうやって施設から逃げたんだ?」
そう言ったのはクマだった。
関心したような雰囲気が漂ってくる。
「ちゃんと労働しなきゃダメじゃん。逃げたりしてたら、今度は殺してもらうようにするよ?」
繭乃は呆れた口調で、だけど鋭い視線を私達に向けている。
今度は殺される。
そう思うと心臓がキュッと縮み上がる。
ここまで逃げ出してきた私達を遊園地の人間がどうするか、考えただけで恐ろしい。
「お願い助けて。もう1度ちゃんと仕事をするから。今度は絶対に逃げ出さないから」