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足首を突かれていた大橋くんはひょこひょことジャンプするようにゆっくりゆっくり進んでいく。

その後を私達はついていく。




「フェンスを乗り越えるのも不可能か」



「他に出口はないのかな」




三角のバッヂがついたチームはみんなが次にどうすべきかを考えている。

それに対して私たちのチームは尋と繭乃が全く協力的ではなかった。

さっきから園内にどんなお店があるのか熱心に調べるばかりだ。




「ねぇ、ふたりとももう少し協力してよ」




思わずそんな文句が口をついて出てきてしまう。




「出られないものは仕方ないだろ? それに、こうして園内の店を調べるのだって役立つかもしれないし」




尋が最もそうなことを言うけれど、私にはハイブランドの商品に目がくらんでいるようにしか見えなかった。

そうしている間に救護室と書かれたドアの前にたどり着いていた。